リハビリテーション科

リハビリテーション科イメージ

多様なニーズに応えます

 当院は、神経難病・脳卒中・呼吸器疾患・脳性麻痺・整形外科疾患などの幅広い分野に対して、リハビリテーションを行っています。また、回復期病院として、地域の病院と両磐地域脳卒中地域連携パス・両磐地域大腿骨頸部骨折地域連携パスを結んでいます。地域連携パスにより、急性期から退院まで一貫したリハビリテーションを行うことで、一日も早い社会復帰を目指します。

新病棟完成!土日祝日のリハビリテーションを行っています

 平成28年10月には新病棟が完成し、リハビリテーション科も装いを新たにしました。さらに、入院患者さんのなかで、特に積極的なリハビリテーションを必要とする方に対して土日祝日のリハビリテーションも開始しました。

安心して退院していただけるよう、多職種一丸となって取り組みます

 退院に向けて、医師・看護師・薬剤師・栄養士・臨床工学技士・医療ソーシャルワーカー・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等が連携し、課題を共有しながら目標に向かって取り組みます。また、必要に応じて退院前訪問指導(家屋調査)や退院時カンファレンスの機会を設けることで、ご家族だけでなく、ケアマネジャーや施設との連携を図り、スムーズな社会復帰をお手伝いします。

岩手県内初!HAL®医療用下肢タイプ導入

HAL

 平成29年5月から岩手県内で初めてHAL®(以下、HALと記載)医療用下肢タイプの施設基準を取得しました。神経・筋疾患により歩行機能が低下した方に対して、ロボットスーツHAL福祉用(下肢)を使用していた経験を活かし、より先進的なリハビリテーションを提供します。


HAL(Hybrid Assistive Limb:ハル)とは?

 HAL(Hybrid Assistive Limb)は、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる、サイボーグ型ロボットです。人が筋肉を動かそうとすると、脳から脊髄〜運動ニューロンを介して筋肉に神経信号が伝わり、筋肉が動きます。この時、微弱な生体電位が皮膚表面に現れます。HALは、この生体電位信号に基づき、下肢の動きを助けつつ、歩行運動を繰り返すことで歩行機能を改善することを目的としています。

適用患者

 緩徐進行性の神経・筋疾患により歩行機能が低下した方であり、対象となる緩徐進行性の神経・筋疾患は、脊髄性筋萎縮症(SMA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)、遠位型ミオパチー、封入体筋炎(IBM)、先天性ミオパチー、筋ジストロフィーのいずれかです。

 歩行の介助又は歩行補助具を要し、下記条件をいずれも満たした方が対象となります。

a) 体重40〜100 kg の患者。
b) 身長150〜190 cm 程度、又は大腿長、下腿長、腰幅など身体サイズが合い、本品の装着が可能な患者。

当院でHALを行う場合

・HALを行う際は、5週間の入院が必要となります。
・HALを使用した歩行訓練は、治験により推奨されている5週間で9回の実施を基本としています。
・詳しくは、当院までお問い合わせください。

当科概要

リハビリテーション科スタッフ

理学療法士(PT) 11名
作業療法士(OT) 6名
言語聴覚士(ST) 5名

施設基準※

脳血管疾患等リハビリテーション料I
運動器リハビリテーション料I
呼吸器リハビリテーション料II
廃用症候群リハビリテーション料
障害児(者)リハビリテーション料
歩行運動処置(ロボットスーツによるもの)

※施設基準とは、スタッフ数(医師・PT・OT・ST等)、機能訓練室面積、訓練器具、カンファレンス開催、実施記録の管理などの項目を満たしている場合に取得することのできる基準です。施設基準Tが最も高い基準となっています。

部門紹介

理学療法(Physical therapy)

理学療法とは

理学療法写真1

 病気やけがなどで、麻痺や関節可動域制限が起こると、寝返り・起き上がり・座る・立つ・歩くといった基本的な動作が行えなくなり、日常生活が困難になります。理学療法では主に、乗り移り動作や歩くといった移動動作獲得を目標に、治療プログラムの作成、身体機能改善、生活のアドバイスまで行います。

充実した設備で対応します

理学療法写真2

 当院では、基本的な動作訓練に加えて、レッドコードを用いたスリングセラピーや装具、体重免荷装置を用いた歩行訓練など、患者さんひとりひとりにあった訓練内容を設定し、実施します。

レッドコードとは?

ノルウェー発祥のレッドコードは、医療から介護、フィットネスまで幅広い分野で使用されています。
天井から吊るされた2〜4本の赤いロープで身体の様々な部分を支えたり、負荷を与えたりして、ストレッチングや筋力増強を図るリハビリ機材です。細かな難易度設定をすることに向いており、痛みの軽減や機能向上を図るため、個々に合わせた効果的な運動メニューの実施が可能です。


 スタッフは、レッドコード社研修センター国際認定コースをはじめ、その他研修会へ参加するなど、自己研鑽を積み、より良いリハビリテーションの提供を目指しています。

作業療法(OT)

 作業療法部門では身体機能の向上に加え、その人に必要な日常生活動作(トイレ動作、食事など)の獲得を目標に環境設定を含めた練習を行っています。脳梗塞や脳出血などの脳血管障害やパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症といった神経難病、他にも、先天性の小児疾患など、幅広い分野に携わっています。
また、養護学校との連携や、神経難病の方のコミュニケーション支援など、生活する上での全般に関わり、生活の質(QOL)の向上を目指しています。

言語聴覚療法(Speech-Language-Hearing therapy)

 言語聴覚療法部門では、コミュニケーションに問題をもつ成人(構音障害、失語症、高次脳機能障害など)や、小児(構音障害、言語発達遅滞、その他コミュニケーションの障害)の方の評価・訓練を行っています。また、食べ物をうまく飲み込めない・むせるなどの症状のある摂食嚥下障害の方への評価・訓練・指導を行っています。

言語聴覚療法写真1 言語聴覚療法写真2

治験管理室

倫理審査委員会

セカンドオピニオン外来

臨床研修病院の指定について